問題文

空気の成分が窒素(N₂)80%、酸素(O₂)20%のときの平均分子量はいくらか。ただし、原子量はN=14、O=16とする。

とりあえずはパーセントが出てきた時点でムリやな・・・

多いですよね。ずーっとパーセントが苦手な方。
じゃあ質問♪200円の10%はいくらでしょうか?

20円?

出来てますやん♪
じゃあパーセントを攻略することは十分に可能ですよ!

まずはパーセントから理解しておきましょう

小学校で習う「パーセント」という概念。普段の生活においてはだいたい使えていて、特に問題はないのですが、いざ問題となると・・・。

学習者(以下 学):ひたすらパーセントの問題から逃げてきたからなあ・・・。
講師(以下 講):小学校からですか?
学:そうやなあ・・・。なんか100分のなんとか言ってて、計算もややこしくなって。もうええわ!って。
講:よく聞くパターンですな。ま、この機会になんとかしちゃいましょう!分かってしまえば、そうでもなくなりますよ♪

パーセントってのは、「100で割ったうちのいくつ分?」みたいな意味があるんですね。たとえば、100円の10%だと、まずは100円を100で割ると1円。で、その1円が10個分ってことで、10円になるんです。






じゃあもう少し複雑にしてみましょう。350円の2%というのはいくらになるんでしょうか?
まずは、350円を100で割ると3.5円。
その3.5円が2個分ってことになるので
3.5円×2=7円。
ってことになります。




平均について理解しておきましょう

次に問題になってくるのが「平均」。よく聞く言葉でありよく使われているものですから、なんとなくは分かっているでしょうが、実際に平均を求めよ!ってなると・・・。

学:確か、全部足してから割るんでしたっけ?
講:あってますよ。それだけ分かればじゅうぶんです!

平均ってこんな感じ
A・・・2個
B・・・4個
C・・・3個
を一旦全部取り出して、同じ数ずつ分ける。
これだけです。
なのでこの場合の平均は3個。

学:この絵って・・・。
講:リンゴやな・・・。

計算式にするとこんな感じ



全部足してから割る

ま、こんなとこかな・・・。
1:全部足す
2:割る

問題集の解答とかは、ひとまとめにした式がよく載ってますね。
いきなりこういった式が出てくると、何のことか迷ってしまうって話もよく聞きますが、こういった仕組みになっていると考えると少しは楽になるかと思います。

実際の解き方

講:じゃあここまでをふまえて、実際の解き方にいってみましょう!パーセントの知識を使うと


窒素が80%
酸素が20%
ということは
100個のうち80個が窒素、20個が酸素ということです。

平均の知識を使うと

28gの窒素が80個あるので
28×80=2240

32gの酸素が20個あるので
32×20=640

全部足すと
2240+640=2880

これを総数(100個)で割ると
2880÷100=28.8

はい。できました!

類題練習・・・実際に手を動かして答えまでたどり着いてみましょう!

類題

(1)塩素原子には³⁵Clと³⁷Clの2種類の同位体が存在しており、存在比は³⁵Clが75%で³⁷Clが25%となっている。
・Clの平均分子量を求めよ。

(2)塩素原子には³⁵Clのと³⁷Clの2種類の同位体がそんざいしており、平均分子量は35.5である。
・それぞれの割合を求めよ。

類題の答えはこちらから

(1)35.5


Clには重さの違う2種類の原子が存在します。35gの重さのものと37gの重さのものです。
それぞれの割合が75%と25%なので、35gのものが75個、37gのものが25個あると考えればいいので、平均を求めると

35.5g となります。


(2)³⁵Cl:³⁷Cl=3:1


それぞれの割合が分からないので、35gのClをX%とすると、37gのClは(100-X)%となります。
つまり35gのClがX個、37gのClが(100-X)個あると考えればいいので、平均を求める式に当てはめるとX=75となり、³⁵Clが75個、³⁷Clが25個ということになります。よって75:25になるので、それぞれを25で割ると

3:1 となります。

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