はじめに

勉強は続けることが大切ですが・・・なかなか難しいようです。

勉強できない日が多くて・・・。

仕事が忙しいと特に大変ですよね・・・。

そう。でも・・・。

なんとかしないとね♪

はじめに

「先生、また三日坊主になりました。」

資格試験の勉強を始めたときは、誰でもある程度やる気があります。

参考書を買う。

問題集を用意する。

試験日を確認する。

「今度こそ合格しよう」と決意する。

最初の一週間は、毎日30分、一時間と勉強できることもあります。

ところが、仕事が忙しくなった。

帰宅が遅くなった。

一日だけ勉強を休んだ。

次の日も疲れていた。

そして気づけば、一週間参考書を開いていない。

こうなると、

「自分は意志が弱い」

「何をやっても続かない」

「資格勉強には向いていない」

と考えてしまう人がいます。

しかし、勉強が続かない原因は、本当に意志の弱さだけなのでしょうか。

勉強が続く人も、毎日やる気があるわけではありません。

疲れている日もあります。

眠い日もあります。

遊びたい日もあります。

それでも続けられる人は、強い意志だけで自分を動かしているのではなく、勉強を始めやすくする仕組みを生活の中に作っています。

今回は、何度資格勉強を始めても途中で止まってしまう学習者と講師の会話を通して、「勉強を続けるための習慣」を具体的に考えていきます。



「毎日一時間」の計画が、一週間で崩れてしまった

ある日の夕方。

学習者は少し申し訳なさそうな表情で教室へ入ってきました。

手には乙四の参考書があります。

しかし、しおりは一週間前とほとんど同じ位置に挟まれていました。

🔴 学習者

「先生、ちょっとまずいです。」

🔵 講師

「どうしました?」

🔴 学習者

「今週、ほとんど勉強できませんでした。」

🔵 講師

「何日くらいですか?」

🔴 学習者

「ちゃんと勉強したのは二日です。」

🔵 講師

「ほかの日は?」

🔴 学習者

「ほぼゼロです。」


🔴 学習者

「やっぱり自分って、続かない人間なんですかね。」

🔵 講師

「どうしてそう思うんですか?」

🔴 学習者

「資格の勉強を始めるたびに、最初だけなんです。」

🔵 講師

「最初はどのくらい勉強します?」

🔴 学習者

「一時間くらいです。」

🔵 講師

「毎日?」

🔴 学習者

「そのつもりで計画します。」

🔵 講師

「今回は?」

🔴 学習者

「最初の三日はできました。」

🔵 講師

「四日目は?」

🔴 学習者

「残業でした。」

🔵 講師

「五日目は?」

🔴 学習者

「前の日にできなかったので、一時間半やろうと思ったんですが……疲れて寝ました。」

🔵 講師

「六日目は?」

🔴 学習者

「もう何となく嫌になっていました。」


🔵 講師

「少し整理しましょう。」

🔴 学習者

「はい。」

🔵 講師

「最初の計画は『毎日一時間』。」

🔴 学習者

「はい。」

🔵 講師

「残業で一日できなかった。」

🔴 学習者

「はい。」

🔵 講師

「翌日に取り戻そうとして一時間半。」

🔴 学習者

「そうです。」

🔵 講師

「それができなかったので?」

🔴 学習者

「計画が完全に崩れた感じがしました。」


🔵 講師

「もし最初から『最低5分』というルールだったらどうでした?」

🔴 学習者

「5分?」

🔵 講師

「残業の日でも、過去問を3問だけ。」

🔴 学習者

「それくらいならできたかもしれません。」

🔵 講師

「では、問題は意志の弱さだけでしょうか。」

🔴 学習者

「計画が厳しすぎた?」

🔵 講師

「その可能性があります。」


🔴 学習者

「でも先生、5分で合格できますか?」

🔵 講師

「毎日5分だけで十分だと言っているわけではありません。」

🔴 学習者

「じゃあ、どういう意味ですか?」

🔵 講師

「普通の日は30分。

余裕がある日は一時間。

でも、どうしても疲れている日は5分。」

🔴 学習者

「最低ラインを作るんですね。」

🔵 講師

「そうです。」


🔴 学習者

「5分でも勉強したことにするんですか?」

🔵 講師

「します。」

🔴 学習者

「過去問3問でも?」

🔵 講師

「十分です。」

🔴 学習者

「参考書1ページでも?」

🔵 講師

「それでもいいでしょう。」


🔴 学習者

「なんか、それだと甘い気がします。」

🔵 講師

「では、一時間の計画を立ててゼロになるのと、5分でも続くのと、どちらが合格へ近づきます?」

🔴 学習者

「5分でもやった方です。」

🔵 講師

「習慣を作る時期は、量だけでなく『途切れないこと』も重要です。」


🔴 学習者

「確かに、一日休むと次の日もやりにくくなります。」

🔵 講師

「どうしてでしょう。」

🔴 学習者

「参考書を開くこと自体が面倒になるというか……。」

🔵 講師

「そこなんです。」

🔴 学習者

「勉強そのものより、始めることが面倒になる?」

🔵 講師

「そういうことがあります。」


🔵 講師

「では今から5分だけやってみましょう。」

🔴 学習者

「今ですか?」

🔵 講師

「過去問を3問だけ。」

🔴 学習者

「分かりました。」

学習者は問題集を開きました。

一問目。

少し考えて回答します。

二問目。

こちらも回答。

三問目。

少し迷いましたが、答えを書きました。

🔴 学習者

「終わりました。」

🔵 講師

「何分でした?」

学習者は時計を見ます。

🔴 学習者

「4分くらいです。」

🔵 講師

「大変でした?」

🔴 学習者

「いや、これくらいなら。」


🔵 講師

「もうやめても構いません。」

🔴 学習者

「え?」

🔵 講師

「今日の最低ラインは達成です。」

🔴 学習者

「でも、もう少しできます。」

🔵 講師

「では続けましょう。」

🔴 学習者

「あと5問やります。」


数分後。

🔴 学習者

「8問やりました。」

🔵 講師

「最初から『8問やりなさい』と言われたら?」

🔴 学習者

「少し面倒だったかもしれません。」

🔵 講師

「『3問だけ』なら?」

🔴 学習者

「それくらいなら、と思いました。」

🔵 講師

「始めてしまえば続けられることがあります。」

🔴 学習者

「なるほど。」


🔴 学習者

「自分は毎回、最初から目標を大きくしすぎていたんですね。」

🔵 講師

「資格試験に合格したい気持ちが強いほど、そうなりやすいですね。」

🔴 学習者

「毎日一時間。

休日は二時間。

参考書を何ページ。

過去問を何十問。」

🔵 講師

「そして一回崩れると?」

🔴 学習者

「全部嫌になる。」

🔵 講師

「これからは『理想』と『最低ライン』を分けましょう。」


学習者はノートに書きました。

理想:30分

最低:5分または過去問3問

🔴 学習者

「これなら残業の日でもできそうです。」

🔵 講師

「何もできないほど疲れている日は休んでも構いません。」

🔴 学習者

「休んでもいいんですか?」

🔵 講師

「もちろんです。」

🔴 学習者

「習慣が切れません?」

🔵 講師

「一日休むことより、そのまま戻らなくなることの方が問題です。」


🔴 学習者

「自分は休んだ次の日に、『昨日の分もやらないと』と思います。」

🔵 講師

「だから一時間半になったんですね。」

🔴 学習者

「はい。」

🔵 講師

「取り戻さなくていいですよ。」

🔴 学習者

「いいんですか?」

🔵 講師

「翌日は通常の30分へ戻ります。」

🔴 学習者

「昨日の30分は?」

🔵 講師

「いったん忘れます。」

🔴 学習者

「それで大丈夫ですか?」

🔵 講師

「資格勉強は、一日の帳尻を合わせる競技ではありません。」


🔴 学習者

「確かに。」

🔵 講師

「一日できなかったから、翌日に倍やる。

それで疲れて次の日もできない。

その方が問題です。」

🔴 学習者

「休んだら普通に戻る。」

🔵 講師

「それで十分です。」



「時間があったら勉強する」をやめてみる

🔵 講師

「もう一つ聞きます。普段、何時に勉強していますか?」

🔴 学習者

「決めていません。」

🔵 講師

「では、いつやるんですか?」

🔴 学習者

「時間ができたときです。」

🔵 講師

「時間はできました?」

🔴 学習者

「……あまり。」


🔵 講師

「仕事から帰ってからの流れを教えてください。」

🔴 学習者

「帰宅して、夕食を食べます。」

🔵 講師

「そのあと?」

🔴 学習者

「スマホを見たり、テレビを見たり。」

🔵 講師

「勉強は?」

🔴 学習者

「そのあとやろうと思っています。」

🔵 講師

「何時くらい?」

🔴 学習者

「決まっていません。」


🔵 講師

「そして?」

🔴 学習者

「気づいたら10時とか11時です。」

🔵 講師

「その時間になると?」

🔴 学習者

「眠くて、『明日やろう』になります。」

🔵 講師

「かなり典型的ですね。」


🔴 学習者

「でも仕事の終わる時間が毎日違うので、『夜8時から』みたいには決めにくいです。」

🔵 講師

「時間ではなく、行動にくっつけてみましょう。」

🔴 学習者

「行動?」

🔵 講師

「例えば、『夕食が終わったら過去問を3問』。」

🔴 学習者

「ああ。」

🔵 講師

「何時に夕食が終わっても、そのあとにやります。」


🔴 学習者

「夕食のあとすぐですか?」

🔵 講師

「例えばそうです。」

🔴 学習者

「でも少し休みたいです。」

🔵 講師

「では『夕食後に5分だけ勉強して、それから休む』では?」

🔴 学習者

「5分ならできそうです。」

🔵 講師

「元気ならそのまま続けてもいい。」

🔴 学習者

「疲れていたら5分で終わっていい。」

🔵 講師

「そうです。」


🔴 学習者

「これなら、『いつやろう』と考えなくて済みますね。」

🔵 講師

「それが大きいんです。」

🔴 学習者

「夕食が終わったら、とりあえず問題集を開く。」

🔵 講師

「毎日同じ流れにします。」


🔴 学習者

「朝の方がいい人なら?」

🔵 講師

「朝食のあとでもいいでしょう。」

🔴 学習者

「通勤している人なら?」

🔵 講師

「電車へ乗ったら一問一答。」

🔴 学習者

「昼休みなら?」

🔵 講師

「昼食後に5問。」

🔴 学習者

「自分の生活の中にくっつけるんですね。」

🔵 講師

「そうです。」


🔵 講師

「もう一つ。勉強するとき、参考書はどこにあります?」

🔴 学習者

「本棚です。」

🔵 講師

「問題集は?」

🔴 学習者

「カバンに入っていることもあります。」

🔵 講師

「ノートは?」

🔴 学習者

「机の引き出しです。」

🔵 講師

「筆記用具は?」

🔴 学習者

「その辺に……。」


🔵 講師

「勉強を始めるまでに何回行動します?」

🔴 学習者

「参考書を取って、問題集を探して、ノートを出して、ペンを探して……。」

🔵 講師

「疲れている日は?」

🔴 学習者

「その時点で嫌になりますね。」

🔵 講師

「なら、準備を減らしましょう。」


🔴 学習者

「机に置いておく?」

🔵 講師

「はい。」

🔴 学習者

「参考書と問題集とノートをまとめて?」

🔵 講師

「すぐ始められる状態にします。」

🔴 学習者

「昨日のページを開いておくのもいいですか?」

🔵 講師

「とてもいいですね。」


🔴 学習者

「先生、そんな小さいことで変わります?」

🔵 講師

「疲れている日の自分を想像してください。」

🔴 学習者

「はい。」

🔵 講師

「本棚から参考書を探して、問題集を探して、昨日どこまでやったか確認して、何をやるか考える。」

🔴 学習者

「面倒です。」

🔵 講師

「机に問題集が開いてあって、『昨日間違えた3問』と付箋がある。」

🔴 学習者

「それなら、そのまま始められます。」


🔵 講師

「勉強を続けるためには、勉強そのものだけでなく『開始までの手間』を減らすことも重要です。」

🔴 学習者

「なるほど。」


🔴 学習者

「でも毎日、『今日は何をやろう』って迷います。」

🔵 講師

「それも前日に決めておきましょう。」

🔴 学習者

「前日に?」

🔵 講師

「今日の勉強を終えるときに、明日の最初の一つを書きます。」

🔴 学習者

「例えば?」

🔵 講師

「『明日は法令の過去問11番から』。」

🔴 学習者

「それだけ?」

🔵 講師

「それだけで構いません。」


🔴 学習者

「明日の勉強全部を決めなくてもいいんですか?」

🔵 講師

「まず何をするかだけ決まっていれば、始められます。」

🔴 学習者

「確かに。」


🔵 講師

「ChatGPTを使うなら、ここでも使えます。」

🔴 学習者

「勉強計画ですか?」

🔵 講師

「大げさな計画ではなく、翌日の30分だけです。」

🔴 学習者

「どう聞けばいいですか?」

🔵 講師

「例えば、

『今日は法令を20問解いて14問正解でした。数字問題を3問間違えました。明日は30分勉強できます。復習中心で3ステップにしてください』

という感じです。」

🔴 学習者

「それならすぐ作れますね。」

🔵 講師

「ただし、計画を作るだけで10分、20分使わないことです。」

🔴 学習者

「計画を作って満足するタイプです、自分。」

🔵 講師

「ではなおさら、簡単でいいですね。」


🔴 学習者

「先生、だんだん分かってきました。」

🔵 講師

「何がですか?」

🔴 学習者

「勉強を続けるって、『毎日頑張る』ことじゃないんですね。」

🔵 講師

「どういうことでしょう。」

🔴 学習者

「頑張らなくても始められるようにしておく。」

🔵 講師

「そうですね。」

🔴 学習者

「夕食が終わったら問題集を開く。」

🔵 講師

「はい。」

🔴 学習者

「最低3問。」

🔵 講師

「はい。」

🔴 学習者

「余裕があれば30分。」

🔵 講師

「はい。」

🔴 学習者

「終わったら、明日の最初の問題を決める。」

🔵 講師

「そして教材は?」

🔴 学習者

「机に出しておく。」


学習者はノートに、新しいルールを書きました。

① 夕食後に問題集を開く

② 最低3問。余裕があれば30分

③ 休んだ日の分は取り戻そうとしない

④ 勉強終了時に、翌日の最初の一つを決める

⑤ 参考書・問題集・ノートは机にまとめて置く

🔴 学習者

「これなら、今までよりかなり簡単ですね。」

🔵 講師

「続ける仕組みは、複雑にしない方がいいでしょう。」

🔴 学習者

「まず一週間、これでやってみます。」

🔵 講師

「毎日30分できなくても気にしないでください。」

🔴 学習者

「3問だけの日があってもいい。」

🔵 講師

「もちろんです。」

🔴 学習者

「もし一日完全に休んだら?」

🔵 講師

「翌日に普通に戻ります。」

🔴 学習者

「昨日の分を取り戻さない。」

🔵 講師

「はい。」

🔴 学習者

「分かりました。

今回は『毎日完璧にやる』ではなく、『止まっても戻れるやり方』で続けてみます。」





「頑張らないと続かない」が「いつもの流れ」に変わってきた

一週間後。

学習者は、前回よりも少し明るい表情で教室へやってきました。

机の上には、参考書と問題集、それから一週間分の簡単な学習記録が置かれています。

🔵 講師

「一週間、どうでしたか?」

🔴 学習者

「思っていたより続きました。」

🔵 講師

「毎日30分できました?」

🔴 学習者

「いいえ。30分できた日は三日くらいです。」

🔵 講師

「では、残りの日は?」

🔴 学習者

「10分の日もありましたし、本当に3問だけの日もありました。」

🔵 講師

「それでも続いた。」

🔴 学習者

「はい。」


🔵 講師

「一番大きかったのは何ですか?」

🔴 学習者

「夕食後に問題集を開く、と決めたことです。」

🔵 講師

「時間ではなく、行動と結びつけたんですね。」

🔴 学習者

「はい。何時に帰っても、夕食後という順番だけは同じなので。」

🔵 講師

「始めるまで迷いました?」

🔴 学習者

「前よりかなり減りました。」


🔴 学習者

「以前は、夕食後にソファへ座って、スマホを見て、それから『そろそろ勉強しないとな』と考えていました。」

🔵 講師

「その時点で?」

🔴 学習者

「もう面倒になっていました。」

🔵 講師

「今回は?」

🔴 学習者

「夕食が終わったら、先に3問です。」

🔵 講師

「そのあと休む。」

🔴 学習者

「はい。」


🔵 講師

「3問だけで終わった日はありましたか?」

🔴 学習者

「二日ありました。」

🔵 講師

「どう感じました?」

🔴 学習者

「最初は『これだけでいいのかな』と思いました。」

🔵 講師

「今は?」

🔴 学習者

「翌日も普通に続けられたので、これでいいと思っています。」


🔴 学習者

「むしろ、3問だけの日があったから続いた気がします。」

🔵 講師

「どうしてですか?」

🔴 学習者

「疲れている日に30分やろうとしていたら、たぶんゼロになっていました。」

🔵 講師

「最低ラインが逃げ道ではなく、継続の入口になったんですね。」

🔴 学習者

「そうです。」


🔵 講師

「では、一週間で完全にゼロの日は?」

🔴 学習者

「一日ありました。」

🔵 講師

「何がありました?」

🔴 学習者

「仕事が遅くなって、帰宅もかなり遅かったです。」

🔵 講師

「翌日はどうしました?」

🔴 学習者

「以前なら『昨日の分もやらないと』と思って一時間くらい予定したと思います。」

🔵 講師

「今回は?」

🔴 学習者

「普通に30分の予定に戻しました。」


🔵 講師

「罪悪感はありませんでした?」

🔴 学習者

「少しありました。」

🔵 講師

「でも?」

🔴 学習者

「『休んだ分を返すことが目的じゃない』と思い出しました。」

🔵 講師

「それで再開できた。」

🔴 学習者

「はい。」


🔴 学習者

「先生、これって大きいですね。」

🔵 講師

「何がですか?」

🔴 学習者

「前は一日休んだだけで、勉強そのものから離れていました。」

🔵 講師

「今は?」

🔴 学習者

「一日休んでも、次の日に戻れると思えるようになりました。」


🔵 講師

「教材を机に出しておく方法はどうでした?」

🔴 学習者

「かなり良かったです。」

🔵 講師

「そんなに違いますか?」

🔴 学習者

「はい。問題集を開いた状態で、付箋に『明日は問21から』と書いておきました。」

🔵 講師

「翌日は?」

🔴 学習者

「座ってすぐ始められます。」


🔴 学習者

「以前は『どこからだったかな』と探していました。」

🔵 講師

「数分程度ですよね。」

🔴 学習者

「そうなんですけど、疲れていると、その数分がすごく面倒なんです。」

🔵 講師

「小さな手間が開始を邪魔する。」

🔴 学習者

「はい。」


🔵 講師

「翌日の最初の一つを決める方法も続きました?」

🔴 学習者

「毎日やりました。」

🔵 講師

「具体的には?」

🔴 学習者

「『法令の間違い3問から』

『物理・化学の類題2問から』

『昨日の三角問題から』

みたいに書きました。」

🔵 講師

「全部の予定を決めました?」

🔴 学習者

「いいえ。最初の一つだけです。」

🔵 講師

「それで十分でした?」

🔴 学習者

「十分でした。始めたあとに、その日の様子を見て続けました。」


🔵 講師

「ChatGPTは使いましたか?」

🔴 学習者

「はい。ただ、前より使う場面を絞りました。」

🔵 講師

「どんな場面で?」

🔴 学習者

「翌日の30分メニューを考えるときです。」

🔵 講師

「どう聞きました?」

🔴 学習者

「『今日は法令を10問解いて3問間違えました。明日は30分です。最初にやることを一つと、その後の流れを簡単に作ってください』と聞きました。」

🔵 講師

「役立ちました?」

🔴 学習者

「はい。でも、出てきた内容を全部そのままやるのはやめました。」

🔵 講師

「自分で調整した?」

🔴 学習者

「はい。疲れていたら減らしました。」


🔴 学習者

「前は、計画を作ったら守らないといけないと思っていました。」

🔵 講師

「今は?」

🔴 学習者

「続けるための道具だと思っています。」

🔵 講師

「目的は計画を守ることではなく、学習を続けることですね。」

🔴 学習者

「そうです。」



続ける人は「休まない人」ではなく「戻れる人」

🔵 講師

「では、一週間やってみて、『勉強が続く人』のイメージは変わりましたか?」

🔴 学習者

「かなり変わりました。」

🔵 講師

「以前はどんな人だと思っていました?」

🔴 学習者

「毎日決まった時間に、一時間とか二時間とか、必ず勉強できる人です。」

🔵 講師

「今は?」

🔴 学習者

「できる日はしっかりやる。でも、できない日は最低限にする。休んでも翌日に戻る人です。」


🔵 講師

「その方が現実的ですね。」

🔴 学習者

「はい。生活は毎日同じじゃないですから。」

🔵 講師

「仕事が忙しい日もある。」

🔴 学習者

「疲れている日もある。」

🔵 講師

「予定外の用事もある。」

🔴 学習者

「だから、毎日同じ量を求めない。」


🔴 学習者

「先生、一番変わったのは『ゼロの日』に対する考え方かもしれません。」

🔵 講師

「どう変わりました?」

🔴 学習者

「前は、一日ゼロになった時点で『もう続いていない』と思っていました。」

🔵 講師

「今は?」

🔴 学習者

「一日ゼロでも、翌日に戻れば続いていると思えます。」


🔵 講師

「習慣は、一度も途切れないことだけを意味するわけではありません。」

🔴 学習者

「戻る力も習慣なんですね。」

🔵 講師

「そう考えるといいでしょう。」


🔴 学習者

「それなら、自分でも続けられる気がします。」

🔵 講師

「なぜですか?」

🔴 学習者

「完璧じゃなくていいからです。」

🔵 講師

「そこは重要ですね。」


🔴 学習者

「毎日一時間できない自分はダメだと思っていました。」

🔵 講師

「でも今週は?」

🔴 学習者

「30分の日が三日。

10分の日が一日。

3問だけの日が二日。

休みが一日です。」

🔵 講師

「それでも一週間ではかなり勉強できています。」

🔴 学習者

「はい。」


🔵 講師

「もし『一時間できなければゼロ』というルールだったら?」

🔴 学習者

「たぶん三日くらいしかやっていません。」

🔵 講師

「今の方法なら?」

🔴 学習者

「六日は勉強に触れました。」

🔵 講師

「その差が数か月続いたら?」

🔴 学習者

「かなり大きくなりますね。」


🔵 講師

「勉強時間だけではなく、問題数も積み上がります。」

🔴 学習者

「3問だけでも、20日続けば60問です。」

🔵 講師

「そうですね。」

🔴 学習者

「もちろん3問だけで合格するつもりはないですけど、ゼロより全然違います。」


🔵 講師

「最低ラインは、勉強量の目標ではありません。」

🔴 学習者

「学習を切らさないためのラインですね。」

🔵 講師

「その通りです。」


🔴 学習者

「学習記録もつけてみました。」

🔵 講師

「どんな記録です?」

🔴 学習者

「時間と、やったことだけです。」

🔵 講師

「見せてもらえますか?」

学習者はノートを開きました。

月曜日 30分 法令
火曜日 10分 間違い直し
水曜日 3問 物理・化学
木曜日 30分 過去問
金曜日 休み
土曜日 45分 弱点復習
日曜日 3問+法令復習

🔵 講師

「シンプルですね。」

🔴 学習者

「詳しく書くと記録自体が面倒になるので。」

🔵 講師

「続けるためには、それで十分です。」


🔴 学習者

「それと、『できるようになったこと』も一つだけ書いてみました。」

🔵 講師

「例えば?」

🔴 学習者

「『単位換算3問連続正解』とか。」

🔵 講師

「それはいいですね。」

🔴 学習者

「勉強時間だけ見ていると、『今日は10分しかできなかった』と思います。」

🔵 講師

「でも?」

🔴 学習者

「10分で昨日できなかった問題が解けたなら、ちゃんと進んでいます。」


🔵 講師

「資格勉強は成果が見えにくい時期がありますからね。」

🔴 学習者

「はい。だから小さい変化を記録するのは結構いいです。」


🔴 学習者

「先生、習慣って『毎日同じことを同じ量やること』じゃないんですね。」

🔵 講師

「何だと思います?」

🔴 学習者

「勉強を生活から消さないことです。」

🔵 講師

「いい表現ですね。」


🔴 学習者

「今日は30分。

明日は5分。

その次は40分。

一日休んで、また20分。」

🔵 講師

「量は変わっても?」

🔴 学習者

「学習自体は続いている。」


🔵 講師

「そして続けるために、開始の合図を作る。」

🔴 学習者

「夕食後です。」

🔵 講師

「最低ラインを作る。」

🔴 学習者

「3問です。」

🔵 講師

「次にやることを決める。」

🔴 学習者

「前日の最後に一つだけ。」

🔵 講師

「教材は?」

🔴 学習者

「すぐ始められるよう机に置く。」

🔵 講師

「休んだら?」

🔴 学習者

「借金にせず、翌日に普通に戻る。」


🔴 学習者

「これなら自分でも覚えられます。」

🔵 講師

「複雑な習慣は、続けるための負担になってしまいますからね。」


学習者は少し考えてから、参考書を見ました。

🔴 学習者

「先生、最初は資格に合格する人って、ものすごく意志が強い人だと思っていました。」

🔵 講師

「今は?」

🔴 学習者

「意志が必要な場面はあると思います。でも、それだけじゃないですね。」

🔵 講師

「何が必要でしょう。」

🔴 学習者

「意志を使わなくても始められる仕組みです。」


🔵 講師

「毎日『頑張るぞ』と気合いを入れるのは疲れます。」

🔴 学習者

「はい。」

🔵 講師

「でも、夕食後に問題集を開くことが普通になれば?」

🔴 学習者

「気合いを入れなくても始められます。」


🔴 学習者

「歯磨きと同じくらいになったら強いですね。」

🔵 講師

「そこまで自然になれば、かなり続きやすくなるでしょう。」

🔴 学習者

「まだそこまではいっていませんけど。」

🔵 講師

「最初はそれでいいんです。」


🔴 学習者

「これから忙しい時期が来ても、この仕組みは残したいです。」

🔵 講師

「忙しくなったらどうします?」

🔴 学習者

「30分を無理に守らない。」

🔵 講師

「では?」

🔴 学習者

「3問でも5分でもいいから、できる範囲でつなぎます。」

🔵 講師

「本当にできない日は?」

🔴 学習者

「休みます。でも翌日は戻ります。」


🔴 学習者

「以前の自分なら、『休んだら終わり』でした。」

🔵 講師

「今は?」

🔴 学習者

「『休んだら戻る』です。」

🔵 講師

「それなら長い資格勉強にも対応しやすいですね。」


学習者はノートの最後に、新しく一行だけ書き足しました。

続けるとは、毎日完璧にやることではない。止まっても戻ること。

🔴 学習者

「これを忘れないようにします。」

🔵 講師

「いいですね。」

🔴 学習者

「これからは、三日坊主にならないことより、四日目に戻ることを大事にします。」

🔵 講師

「その積み重ねが、やがて大きな学習量になります。」

🔴 学習者

「はい。毎日自分を奮い立たせるのではなく、勉強がいつもの生活の一部になるように続けてみます。」



理論編はこちらから

⑮ 勉強が続く人の習慣(理論編)

資格試験に合格するためには、特別な才能よりも「勉強を続けること」が重要です。 ところが、この「続ける」ということが意外に難しいものです。 最初の数日は頑張れる。 参考書も買った。 勉強計画も作った。 「今度こそ合格する」 […]

資格取得のための家庭教師やってます

テキストも動画も見たけど、なかなか前に進めない方へ。

「直接サポートを受ける」という選択肢があります。

あなたの状況に合わせて、
・最短で合格するための学習戦略
・ 無駄のない勉強法
・継続できる仕組み

をすべて個別に設計します。

遠回りせず、次の試験で合格したい方は
 無料相談からはじめましょう