はじめに
AIは便利ですが、どういった指示を出せばいいのか・・・。
聞き方が分からんときが・・・。
質問の仕方によっては・・・。
見当違いになる。
そうですね。なので、「どう聞くか」ってのが大切ですね。
事例プロフィール
- 対象者: 40代の社会人
- 受験資格: 危険物取扱者乙種第4類(乙4)
- 性格・特徴: 真面目で慎重。専門用語や理科の説明に苦手意識がある
- 開始時の状況: ChatGPTを使い始めたものの、回答が難しく、勉強に役立てられていない
- 学習テーマ: AIに伝わりやすい質問の基本を身につける
はじめに

ChatGPTを資格勉強に使い始めたものの、「思っていた答えと違う」「説明が難しすぎる」と感じることがあります。
たとえば、乙4の勉強中に「蒸気圧について教えて」と質問したとします。
ChatGPTは説明してくれるでしょう。
しかし、その説明が自分の理解度に合っているとは限りません。
専門用語が多すぎたり、説明が長すぎたり、知りたい部分とは違う内容が返ってきたりすることもあります。
そんなとき、「ChatGPTは使いにくい」と考えてしまう人もいるでしょう。
しかし、質問の仕方を少し変えるだけで、回答が理解しやすくなる場合があります。
大切なのは、難しい命令文を覚えることではありません。
自分が何を勉強していて、どこが分からず、どのように説明してほしいのかを伝えることです。
今回は、乙4の物理・化学に苦手意識を持つ社会人が、ChatGPTへの質問の仕方を少しずつ改善していく様子を紹介します。
「ChatGPTに聞いても、よく分からないんです」
🔴 学習者
「先生、ちょっと相談してもいいですか?」
🔵 講師
「もちろんです。どうしました?」
🔴 学習者
「最近、ChatGPTを使って勉強しているんですけど、どうも自分には合わない気がするんです。」
🔵 講師
「そうなんですか。どんなところが合わないと感じます?」
🔴 学習者
「質問すれば答えてくれるんですけど、その答えが難しくて。」
🔵 講師
「なるほど。どんな質問をしていますか?」
🔴 学習者
「たとえば、昨日は蒸気圧について質問しました。」
🔵 講師
「どう聞いたんです?」
🔴 学習者
「普通に『蒸気圧とは?』って。」
🔵 講師
「それで、どんな回答が返ってきましたか?」
🔴 学習者
「いろいろ説明してくれたんですけど、平衡とか分子とか、難しい言葉が出てきて……。」
🔵 講師
「それで理解できなかったんですね。」
🔴 学習者
「はい。参考書を読んでも難しいからChatGPTに聞いたのに、結局また難しい説明を読むことになってしまって。」
🔵 講師
「それは困りますね。」
🔴 学習者
「ChatGPTって、初心者向けじゃないんですか?」
🔵 講師
「初心者でも使えますよ。ただし、質問の仕方によって回答が変わることがあります。」
🔴 学習者
「質問の仕方ですか?」
🔵 講師
「はい。今の『蒸気圧とは?』という質問でも、間違いではありません。」
🔴 学習者
「そうですよね。普通の質問ですよね。」
🔵 講師
「そうです。でも、その質問だけでは、あなたがどんな説明を求めているのか分かりにくいんです。」
🔴 学習者
「どういうことですか?」
🔵 講師
「たとえば、蒸気圧について大学で詳しく学んだ人が質問する場合と、乙4を初めて勉強している人が質問する場合では、必要な説明が違いますよね。」
🔴 学習者
「それは違いますね。」
🔵 講師
「でも『蒸気圧とは?』だけでは、どちらの人なのか分かりません。」
🔴 学習者
「ああ、なるほど。」
🔵 講師
「だから、最初に自分の状況を伝えてみましょう。」
🔴 学習者
「自分の状況?」
🔵 講師
「『私は乙4を初めて勉強しています』という一文を入れるだけでも違います。」
🔴 学習者
「そんなことを書いていいんですか?」
🔵 講師
「もちろんです。さらに、『理科が苦手です』と伝えてもいいでしょう。」
🔴 学習者
「なるほど。じゃあ、こんな感じですか?」
学習者はChatGPTの画面に、次の文章を入力しました。
質問例①
「私は危険物乙4を初めて勉強しています。理科が苦手なので、蒸気圧について初心者にも分かるように説明してください。」
しばらくして回答が表示されました。
🔴 学習者
「あ、さっきより分かりやすいです。」
🔵 講師
「どこが変わりました?」
🔴 学習者
「難しい言葉が少なくなりました。それに、最初から順番に説明してくれています。」
🔵 講師
「よかったですね。」
🔴 学習者
「でも、まだ少し分からないところがあります。」
🔵 講師
「どこでしょう?」
🔴 学習者
「液体から蒸気が出ることは分かるんです。でも、それが圧力とどう関係するのかが、まだよく分からなくて。」
🔵 講師
「では、そこを質問してみましょう。」
🔴 学習者
「また最初から説明してもらうんですか?」
🔵 講師
「いいえ。今度は分からない部分だけ聞いてみてください。」
🔴 学習者
「分からない部分だけ?」
🔵 講師
「はい。『液体が蒸発することは分かりますが、蒸気圧との関係が分かりません』と伝えればいいんです。」
🔴 学習者
「ああ、なるほど。全部分からないわけじゃないですからね。」
🔵 講師
「そうです。」
学習者は、もう一度質問しました。
質問例②
「液体が蒸発して蒸気になることは分かります。でも、その蒸気が圧力とどう関係するのかが理解できません。身近な例を使って説明してください。」
回答を読み終えた学習者は、少し考えました。
🔴 学習者
「……なるほど。さっきよりイメージできるようになりました。」
🔵 講師
「よかったですね。」
🔴 学習者
「でも先生、質問を少し変えるだけで、こんなに説明が変わるんですね。」
🔵 講師
「そうなんです。」
🔴 学習者
「今まで、ChatGPTの説明が難しいと思ったら、そのまま読むのをやめていました。」
🔵 講師
「これからは、どうしますか?」
🔴 学習者
「分からないところを、もう一度質問してみます。」
🔵 講師
「それがいいですね。」
🔴 学習者
「ただ、毎回こんなふうに質問を考えるのは、少し大変そうです。」
🔵 講師
「では、質問するときの基本的な形を覚えてみましょうか。」
🔴 学習者
「基本的な形があるんですか?」
🔵 講師
「あります。難しいものではありませんよ。」
質問には「四つの情報」を入れてみる
🔵 講師
「ChatGPTに質問するとき、まず四つのことを意識してみてください。」
🔴 学習者
「四つですか?」
🔵 講師
「はい。一つ目は、何を勉強しているのか。」
🔴 学習者
「乙4ですね。」
🔵 講師
「二つ目は、自分の理解度です。」
🔴 学習者
「初心者で、理科が苦手です。」
🔵 講師
「三つ目は、何を知りたいのか。」
🔴 学習者
「蒸気圧について知りたいです。」
🔵 講師
「そして四つ目は、どのように説明してほしいのか。」
🔴 学習者
「簡単に、身近な例を使って説明してほしいです。」
🔵 講師
「その四つをまとめると、どうなりますか?」
🔴 学習者
「ええと……。」
学習者はノートに四つの項目を書き出しました。
そして、少しずつ文章にしていきます。
🔴 学習者
「『私は乙4を初めて勉強しています。理科が苦手なので、蒸気圧について、身近な例を使って簡単に説明してください』……こんな感じですか?」
🔵 講師
「いいですね。」
🔴 学習者
「意外と簡単ですね。」
🔵 講師
「そうでしょう? 特別な言葉を使う必要はありません。」
🔴 学習者
「でも、毎回四つ全部を書かないといけないんですか?」
🔵 講師
「そんなことはありません。必要な情報だけで十分です。」
🔴 学習者
「じゃあ、簡単な質問なら短くてもいい?」
🔵 講師
「もちろんです。ただ、期待した回答が返ってこなかったときに、この四つを思い出すと改善しやすくなります。」
🔴 学習者
「なるほど。」
🔵 講師
「では、別の内容でも練習してみましょう。」
🔴 学習者
「何を質問するんですか?」
🔵 講師
「引火点と発火点の違いは理解できていますか?」
🔴 学習者
「基本的な意味は分かります。でも、問題になると迷うことがあります。」
🔵 講師
「では、その状況をChatGPTに伝えてみてください。」
🔴 学習者
「分かりました。」
学習者は少し考えてから入力しました。
質問例③
「乙4の勉強をしています。引火点と発火点の基本的な意味は分かりますが、問題文でどちらのことを説明しているのか迷います。見分けるときに注目するポイントを、初心者向けに教えてください。」
🔴 学習者
「こんな感じでいいですか?」
🔵 講師
「いいですね。今度は、単に意味を質問するのではなく、問題を解くときの困りごとが伝わっています。」
🔴 学習者
「確かに。最初から意味を説明してもらっても、そこは分かっていますからね。」
🔵 講師
「そうです。すでに理解している部分を伝えることで、必要な説明に絞りやすくなります。」
回答を読んだ学習者は、問題集を開きました。
🔴 学習者
「今度は問題を解いてみます。」
🔵 講師
「どうぞ。」
一問目は正解できました。
二問目も正解しました。
しかし三問目では、少し迷いました。
🔴 学習者
「あれ、これはどっちだろう……。」
🔵 講師
「どこで迷いましたか?」
🔴 学習者
「問題文に『火を近づける』という言葉がないんです。だから、引火点なのか発火点なのか判断しにくくて。」
🔵 講師
「では、その迷った部分を質問してみましょう。」
🔴 学習者
「今度は問題文を全部入力するんですか?」
🔵 講師
「必要な範囲を伝えればいいでしょう。ただし、教材の利用条件には注意してください。まずは自分の言葉で、どこに迷ったのか説明してみましょう。」
🔴 学習者
「分かりました。」
学習者は次のように入力しました。
質問例④
「引火点と発火点を見分ける問題で迷っています。問題文に『火を近づける』という言葉がない場合、どのような表現に注目すればよいですか?正解をすぐに教えるのではなく、判断するための考え方を説明してください。」
回答を読んだ学習者は、もう一度問題を考えました。
🔴 学習者
「ああ、なるほど。言葉を一つだけ探すんじゃなくて、どんな条件で燃焼が始まるのかを考えないといけないんですね。」
🔵 講師
「そうですね。」
🔴 学習者
「これなら、少し違う聞き方の問題にも対応できそうです。」
🔵 講師
「ただし、AIの説明を読んだだけで終わらず、参考書の定義とも照らし合わせてくださいね。」
🔴 学習者
「はい。そこは忘れないようにします。」
しばらく勉強を続けたあと、学習者はふと手を止めました。
🔴 学習者
「先生、もう一つ聞いてもいいですか?」
🔵 講師
「何でしょう?」
🔴 学習者
「ChatGPTに質問するときって、文章をきれいに書かないといけないんですか?」
🔵 講師
「どうしてそう思ったんです?」
🔴 学習者
「今みたいに、ちゃんとした文章を考えていると時間がかかるんです。もっと適当に聞いてもいいのかなと思って。」
🔵 講師
「もちろん、自然な言葉で構いませんよ。」
🔴 学習者
「たとえば、『ここが分からない。もっと簡単に』みたいな聞き方でも?」
🔵 講師
「前のやり取りから何を指しているか分かるなら、それでも十分な場合があります。」
🔴 学習者
「それなら気楽ですね。」
🔵 講師
「ただし、AIがどの部分を指しているのか取り違えることもあります。そのときは、もう少し具体的に伝えましょう。」
🔴 学習者
「なるほど。最初から完璧な質問を作る必要はないんですね。」
🔵 講師
「はい。大切なのは、質問を一回で完成させることではありません。」
🔴 学習者
「じゃあ、何が大切なんですか?」
🔵 講師
「回答を読んで、理解できなかったところをもう一度質問することです。」
🔴 学習者
「何回聞いてもいいんですよね?」
🔵 講師
「もちろんです。」
🔴 学習者
「そう考えると、ちょっと気が楽になりました。」
🔵 講師
「それはよかったです。」
🔴 学習者
「でも先生、分かりやすく説明してもらうだけで、本当に勉強になるんでしょうか?」
🔵 講師
「どうしてそう思います?」
🔴 学習者
「説明を読んでいると分かった気になるんです。でも、問題集を開くと答えられないこともあるので……。」
🔵 講師
「いいところに気づきましたね。」
🔴 学習者
「質問の仕方が上手になっても、問題を解けるようにならなかったら意味がないですよね。」
🔵 講師
「そのとおりです。」
🔴 学習者
「じゃあ、説明してもらったあと、どう質問すればいいんでしょう?」
🔵 講師
「では今度は、ChatGPTに説明してもらうのではなく、あなたに質問してもらう使い方を試してみましょう。」
🔴 学習者
「AIから自分に質問してもらうんですか?」
🔵 講師
「はい。今度は、あなたが本当に理解できているかを確かめてみましょう。」
🔴 学習者
「分かりました。やってみたいです。」
「分かったつもり」をなくす質問の仕方
🔵 講師
「では、今度はChatGPTに説明してもらうのではなく、あなたの理解を確認するために使ってみましょう。」
🔴 学習者
「理解を確認するためですか?」
🔵 講師
「はい。さっきまで蒸気圧について勉強していましたよね。」
🔴 学習者
「はい。最初よりは分かるようになったと思います。」
🔵 講師
「では、今の理解を自分の言葉で説明できますか?」
🔴 学習者
「えっ? 自分の言葉で?」
🔵 講師
「そうです。参考書やChatGPTを見ないで、蒸気圧について説明してみてください。」
🔴 学習者
「うーん……。液体が蒸発すると蒸気が出て、その蒸気が……。」
🔵 講師
「はい。」
🔴 学習者
「……あれ? 分かっているつもりだったんですけど、うまく説明できません。」
🔵 講師
「それは大切な発見ですね。」
🔴 学習者
「やっぱり理解できていないんでしょうか?」
🔵 講師
「少なくとも、まだ説明できない部分があるということです。でも、今それに気づけたのはよかったと思いますよ。」
🔴 学習者
「確かに、試験のときに気づくよりはいいですね。」
🔵 講師
「そうですね。では、ChatGPTに確認してもらいましょう。」
🔴 学習者
「何を質問すればいいですか?」
🔵 講師
「今の自分の説明を入力して、正しいところと不足しているところを整理してもらうんです。」
🔴 学習者
「なるほど。例えば、こんな感じですか?」
質問例⑤
「私は乙4を勉強しています。蒸気圧について自分なりに説明するので、正しい部分と不足している部分を分けて指摘してください。すぐに模範解答を出すのではなく、考えるためのヒントをください。」
🔵 講師
「いいですね。」
🔴 学習者
「じゃあ、自分の説明を続けて入力します。」
学習者は、今理解していることを自分の言葉で書きました。
AIからは、説明の中で正しく捉えている部分と、さらに整理が必要な部分について回答が返ってきました。
🔴 学習者
「ああ、そうか。蒸発することと、蒸気圧という言葉の意味が、自分の中で混ざっていたみたいです。」
🔵 講師
「では、参考書の説明も確認してみましょう。」
🔴 学習者
「はい。」
学習者は参考書を開き、蒸気圧の説明を読み直しました。
🔴 学習者
「なるほど。密閉した容器の中で、液体から蒸発する分子と、蒸気から液体に戻る分子の数がつり合った状態を考えるんですね。」
🔵 講師
「そうです。その状態で蒸気が示す圧力を、飽和蒸気圧といいます。温度などの条件も重要ですよ。」
🔴 学習者
「最初は単に『蒸気が出ると圧力がかかる』くらいに思っていました。」
🔵 講師
「そこから一段理解が深まりましたね。」
🔴 学習者
「ChatGPTに説明してもらったときは分かった気になっていましたけど、自分で説明しようとすると、どこが曖昧なのか分かりますね。」
🔵 講師
「そのとおりです。」
🔴 学習者
「でも先生、ChatGPTに『私の説明は正しいですか?』と聞いて、正しいと言われたら、それで安心していいんでしょうか?」
🔵 講師
「そこは注意が必要です。AIの評価も間違うことがあります。」
🔴 学習者
「じゃあ、やっぱり参考書で確認する必要があるんですね。」
🔵 講師
「はい。AIは理解を整理する手伝いをしてくれますが、正確さを保証してくれるわけではありません。」
🔴 学習者
「なるほど。質問が上手になっても、確認することは必要なんですね。」
🔵 講師
「そういうことです。」
しばらくして、学習者はもう一つの方法を試すことにしました。
🔴 学習者
「先生、今度は問題を出してもらいたいです。」
🔵 講師
「いいですね。どんな問題がいいですか?」
🔴 学習者
「蒸気圧について、簡単な問題を3問くらい。」
🔵 講師
「では、それをChatGPTに伝えてみましょう。」
🔴 学習者
「はい。」
質問例⑥
「乙4の物理・化学を勉強しています。蒸気圧について理解できたか確認したいので、初心者向けの練習問題を3問作ってください。一問ずつ出題し、私が答えるまで正解を表示しないでください。間違えた場合は、すぐに答えを教えず、ヒントを一つ出してください。」
🔴 学習者
「こういう質問なら、さっき教えてもらった四つの情報も入っていますね。」
🔵 講師
「そうですね。さらに、問題の出し方まで指定できています。」
🔴 学習者
「では、やってみます。」
一問目が表示されました。
学習者は少し考えて答えました。
🔴 学習者
「これは分かります。」
🔵 講師
「では、答えてみてください。」
学習者が回答すると、AIから解説が返ってきました。
二問目も正解できました。
しかし、三問目で手が止まりました。
🔴 学習者
「うーん。これは分からないです。」
🔵 講師
「どうしますか?」
🔴 学習者
「前だったら、すぐに答えを聞いていました。」
🔵 講師
「今は?」
🔴 学習者
「ヒントを一つだけもらいます。」
学習者はChatGPTに追加で質問しました。
「まだ正解は教えないでください。どこに注目すればよいか、ヒントを一つだけください。」
回答を読んだあと、もう一度問題を考えます。
🔴 学習者
「あ、そういうことかもしれません。」
🔵 講師
「答えが出せそうですか?」
🔴 学習者
「はい。今度は自分で考えてみます。」
少し時間をかけて、学習者は答えを入力しました。
そのあと、問題の正解と解説を確認しました。
🔴 学習者
「正解できました。」
🔵 講師
「よかったですね。」
🔴 学習者
「でも、これって普通に答えを教えてもらうより時間がかかりますね。」
🔵 講師
「そうですね。」
🔴 学習者
「効率が悪いということはないんですか?」
🔵 講師
「短い時間で答えを知るだけなら、最初から正解を見るほうが早いでしょう。」
🔴 学習者
「はい。」
🔵 講師
「でも、資格勉強の目的は答えを早く知ることではありません。」
🔴 学習者
「自分で解けるようになることですね。」
🔵 講師
「そうです。自分で考える時間を取ることが、結果的に学習の役に立つ場合があります。」
🔴 学習者
「なるほど。質問の仕方って、説明を分かりやすくしてもらうだけじゃないんですね。」
🔵 講師
「はい。自分がどう勉強するかを決めることにもつながります。」
🔴 学習者
「ChatGPTに何をしてほしいのか、ちゃんと考える必要があるんですね。」
🔵 講師
「そのとおりです。」
質問が変わると、勉強の進め方も変わる
数日後、学習者は以前よりも落ち着いた様子で勉強を進めていました。
参考書を開き、分からないところをノートに書き出します。
そのあと、必要な部分だけChatGPTに質問します。
回答が難しければ、説明方法を変えてもらいます。
理解できたと思ったら、今度は自分で説明したり、問題を解いたりして確認します。
🔴 学習者
「先生、最近、ChatGPTが前より使いやすくなりました。」
🔵 講師
「それはよかったですね。何か変わりましたか?」
🔴 学習者
「最初は『○○とは?』って聞くだけだったんですけど、今は自分がどこで困っているのかを伝えるようになりました。」
🔵 講師
「例えば?」
🔴 学習者
「『基本的な意味は分かっています。でも、問題文で見分けられません』とか、『説明は理解できたと思うので、確認問題を出してください』とか。」
🔵 講師
「具体的になりましたね。」
🔴 学習者
「あと、回答が難しかったときに、すぐ諦めなくなりました。」
🔵 講師
「どうしていますか?」
🔴 学習者
「『もっと簡単にしてください』『別の例を使ってください』『この部分だけ説明してください』って追加で聞いています。」
🔵 講師
「いいですね。」
🔴 学習者
「前は、一回質問して分からなかったら、ChatGPTは自分には合わないと思っていました。」
🔵 講師
「今はどう思いますか?」
🔴 学習者
「最初の質問がうまく伝わっていなかっただけかもしれない、と思えるようになりました。」
🔵 講師
「それは大きな変化ですね。」
🔴 学習者
「でも、毎回きれいな文章を作るのは、まだ少し苦手です。」
🔵 講師
「無理にきれいな文章にする必要はありませんよ。」
🔴 学習者
「そうなんですか?」
🔵 講師
「大切なのは、文章の上手さではなく、何を知りたいのかが伝わることです。」
🔴 学習者
「なるほど。」
🔵 講師
「例えば、『乙4の蒸気圧が分からない。理科が苦手なので簡単に教えて』でも、十分役立つ質問になる場合があります。」
🔴 学習者
「それなら、あまり難しく考えなくてもいいですね。」
🔵 講師
「はい。ただし、質問の内容が曖昧なときは、必要な情報を追加していけばいいんです。」
🔴 学習者
「最初から完璧じゃなくてもいい。」
🔵 講師
「そうです。」
🔴 学習者
「先生、質問するときの四つのルール、ノートに書いておきました。」
🔵 講師
「見せてもらってもいいですか?」
🔴 学習者
「はい。」
ノートには、次のように書かれていました。
ChatGPTに質問するときの四つの基本
- 何を勉強しているかを伝える
- 自分がどこまで分かっているかを伝える
- 何を知りたいのかを具体的にする
- どのように説明してほしいかを伝える
🔵 講師
「きれいに整理できていますね。」
🔴 学習者
「これを見ながら質問しています。」
🔵 講師
「使ってみてどうですか?」
🔴 学習者
「前より、知りたいことに近い説明が返ってくるようになりました。」
🔵 講師
「それはよかったです。」
🔴 学習者
「でも、もう一つ書き足そうと思っています。」
🔵 講師
「何を書き足すんですか?」
🔴 学習者
「『AIの説明が正しいか、重要なことは参考書で確認する』です。」
🔵 講師
「いいですね。」
🔴 学習者
「質問が上手になっても、AIが間違えることはありますからね。」
🔵 講師
「そのとおりです。」
🔴 学習者
「あと、もう一つあります。」
🔵 講師
「まだありますか?」
🔴 学習者
「『最後は自分で問題を解く』です。」
🔵 講師
「それも大切ですね。」
🔴 学習者
「ChatGPTに分かりやすく説明してもらうだけだと、勉強した気分になってしまうので。」
🔵 講師
「よく気づきましたね。」
🔴 学習者
「最近は、説明を読んだあとに問題集を解くようにしています。」
🔵 講師
「どうですか?」
🔴 学習者
「まだ間違えることもあります。でも、どこが分かっていないのか、前よりはっきりするようになりました。」
🔵 講師
「それが分かれば、次に何を勉強すればいいかも見えてきますね。」
🔴 学習者
「はい。」
学習者は、ノートの最後にもう一つの言葉を書きました。
「ChatGPTに上手に質問することは、自分が何を分かっていないのかを知ることでもある。」
最初は、ChatGPTに質問しても難しい説明が返ってくることに困っていました。
しかし、質問の仕方を変えることで、自分に合う説明を求められるようになりました。
さらに、説明してもらうだけでなく、理解度を確認する質問もできるようになりました。
重要なのは、特別な命令文を覚えることではありません。
自分の状況を伝える。
分からない部分を具体的にする。
必要な説明方法を指定する。
理解できなければ、追加で質問する。
そして最後は、自分自身で問題を解いて確認する。
この流れを身につければ、ChatGPTは資格勉強を支える便利な学習パートナーになります。
良い質問とは、難しい言葉を使った質問ではありません。
自分が理解するために必要な情報を、相手に伝えられる質問です。
質問の仕方が変われば、AIから得られる説明も変わります。
そして、説明を受けたあとに自分で考える習慣が身につけば、資格勉強の進め方そのものも変わっていくのです。
理論編はこちらから
④ChatGPTに質問するときの基本ルール(理論編)
はじめに ChatGPTを資格勉強に使ってみたものの、思ったような回答が返ってこなかった経験はないでしょうか。 「説明が難しすぎる」 「質問したことと違う答えが返ってくる」 「文章が長すぎて、結局何を覚えればいいのか分か […]
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