はじめに
「記憶に残る勉強」と「記憶に残りにくい勉強」の違いとは・・・。
全然覚えられん!次の日になると忘れてる!
そういうことって多いですよね・・・。
こんなんじゃ・・・。
ちょっと検討してみましょう♪
はじめに

「昨日あれだけ勉強したのに、もう忘れている。」
資格試験の勉強をしていると、そんな日があります。
参考書を読んでいるときには理解できた。
ノートにも書いた。
重要な部分には線も引いた。
それなのに、次の日に問題を解いてみると、答えが出てこない。
そんなことが続くと、
「自分は記憶力が悪いのではないか」
「これだけ覚えられないなら、資格試験なんて無理なのではないか」
と思ってしまうこともあります。
しかし、本当に問題なのは記憶力なのでしょうか。
今回は、何度勉強しても内容が残らず、自分には暗記の才能がないと思い込んでいる学習者と講師の会話を通して、「記憶に残る勉強」と「記憶に残りにくい勉強」の違いを見ていきます。
勉強したはずなのに、何も残っていません
ある日の夕方。
学習者は、何色ものマーカーが引かれた参考書と、丁寧にまとめられたノートを机の上へ置きました。
🔴 学習者
「先生、少し相談してもいいですか?」
🔵 講師
「もちろんです。どうしましたか?」
🔴 学習者
「最近、自分には乙四は無理なんじゃないかと思い始めています。」
🔵 講師
「何かあったんですか?」
🔴 学習者
「毎日勉強しているんです。
参考書も読んでいますし、ノートも作っています。
でも、次の日になると忘れているんです。」
🔵 講師
「どのくらい勉強していますか?」
🔴 学習者
「平日は一時間くらいです。
休みの日は二時間くらい勉強することもあります。」
🔵 講師
「かなり続けていますね。」
🔴 学習者
「でも、昨日覚えたはずの法令の数字が、今日になると全然出てこないんです。
問題集を見ると、見たことがある内容なのに答えられません。」
🔵 講師
「それで、記憶力が悪いと思ったんですね。」
🔴 学習者
「はい。
学生の頃から暗記は苦手でしたし、もともと覚えるのが得意な人とは違うんだと思います。」
🔵 講師
「少し、普段の勉強方法を見せてもらえますか?」
🔴 学習者
「はい。こんな感じです。」
学習者は参考書を開きました。
重要そうな部分には赤、青、黄色の線が引かれています。
ノートには、参考書の内容がきれいに書き写されていました。
🔵 講師
「とても丁寧ですね。」
🔴 学習者
「覚えるためには、何度も見たり書いたりした方がいいと思って。」
🔵 講師
「一ページまとめるのに、どのくらい時間がかかりますか?」
🔴 学習者
「二十分くらいかかることもあります。」
🔵 講師
「そのページを書き終わったあと、何も見ずに内容を説明してみることはありますか?」
🔴 学習者
「いえ。
書き終わったら、次のページへ進みます。」
🔵 講師
「問題集はいつ解いていますか?」
🔴 学習者
「参考書を一通り覚えてからにしようと思っています。」
🔵 講師
「なるほど。」
🔴 学習者
「まだ覚えていない状態で問題を解いても、間違えるだけですから。」
🔵 講師
「では、今日勉強した内容を一つだけ確認してみましょう。」
🔴 学習者
「今ですか?」
🔵 講師
「はい。
さっきまで読んでいたところを、参考書を閉じて説明してみてください。」
🔴 学習者
「えっと……。」
学習者は参考書を閉じました。
しばらく考えますが、なかなか言葉が出てきません。
🔴 学習者
「さっきまで読んでいたのに……。
何について書いてあったかは分かるんですが、細かいところが出てきません。」
🔵 講師
「数字は思い出せますか?」
🔴 学習者
「数字だけ少し覚えています。
でも、何についての数字だったか分かりません。」
🔵 講師
「ノートを見れば分かりますか?」
🔴 学習者
「はい。見ればすぐ分かります。」
🔵 講師
「そこに、今の勉強の大きなヒントがあります。」
🔴 学習者
「どういうことですか?」
🔵 講師
「あなたは『見れば分かる状態』にはなっています。
でも、『何も見ずに思い出せる状態』には、まだなっていないんです。」
🔴 学習者
「それは違うものなんですか?」
🔵 講師
「かなり違います。
試験で必要なのは、参考書を見て『知っている』と思う力ではなく、問題を見たときに必要な知識を自分の頭から取り出す力です。」
🔴 学習者
「では、自分は勉強していたつもりでも、試験に必要な練習が足りなかったということですか?」
🔵 講師
「その可能性があります。」
🔴 学習者
「でも、何度も読めば、そのうち覚えられると思っていました。」
🔵 講師
「読むことも必要です。
ただ、同じ文章を何度も読むと、文章に慣れて『覚えたような感じ』になることがあります。」
🔴 学習者
「覚えたのではなく、見慣れただけ……。」
🔵 講師
「そうです。
線を引いた場所を見れば内容が分かる。
ノートを見れば思い出せる。
でも、それを閉じた瞬間に出てこない。
この状態では、本番で使うにはまだ弱いんです。」
🔴 学習者
「自分は、ノートがきれいに完成すると安心していました。」
🔵 講師
「その気持ちはよく分かります。
ノートが増えると、勉強した量が目に見えますからね。」
🔴 学習者
「でも、ノートの量と覚えた量は同じではないんですね。」
🔵 講師
「そうです。」
🔴 学習者
「なんだか今までの勉強が全部無駄だったように感じます。」
🔵 講師
「無駄ではありません。
参考書を読むことで理解はしていますし、ノートにまとめる中で知識にも触れています。
ただ、そのあとに一つ足りなかったんです。」
🔴 学習者
「何が足りなかったんですか?」
🔵 講師
「思い出す練習です。」
「覚える勉強」から「思い出す勉強」へ
🔵 講師
「では、今から少しやってみましょう。」
🔴 学習者
「お願いします。」
🔵 講師
「まず、このページを一度読んでください。」
学習者は数分かけて参考書を読みました。
🔴 学習者
「読み終わりました。」
🔵 講師
「では、閉じてください。」
🔴 学習者
「もうですか?」
🔵 講師
「はい。
今読んだ内容の中から、重要だったことを三つ言ってみてください。」
🔴 学習者
「三つ……。
まず、危険物を扱うときに必要な決まりについて書かれていました。」
🔵 講師
「一つ目です。」
🔴 学習者
「次に、資格を持っている人が関わる必要がある場合がある……。」
🔵 講師
「二つ目。」
🔴 学習者
「三つ目が……出てきません。」
🔵 講師
「では、そこだけ参考書を見てみましょう。」
学習者はページを確認しました。
🔴 学習者
「ああ、これでした。」
🔵 講師
「確認できましたか?」
🔴 学習者
「はい。」
🔵 講師
「では、もう一度閉じましょう。」
🔴 学習者
「また閉じるんですね。」
🔵 講師
「今度は、さっき思い出せなかった部分だけ説明してみてください。」
🔴 学習者
「一定の条件では、有資格者の立会いが必要になる場合がある。」
🔵 講師
「今度は言えましたね。」
🔴 学習者
「さっき一度思い出せなかったので、逆に印象に残りました。」
🔵 講師
「そこが大切です。」
🔴 学習者
「思い出せないこと自体に意味があるんですか?」
🔵 講師
「あります。
思い出せなかったからこそ、『ここが弱い』と分かります。」
🔴 学習者
「今までは、思い出せないとすぐ落ち込んでいました。」
🔵 講師
「資格勉強では、思い出せないことは失敗ではありません。
復習する場所を教えてくれているんです。」
🔴 学習者
「参考書を読むたびに、全部説明しないといけませんか?」
🔵 講師
「全部を長く説明する必要はありません。
一項目読んだら、重要点を二つか三つ思い出すくらいで十分です。」
🔴 学習者
「それならできそうです。」
🔵 講師
「例えば法令なら、
『誰についての決まりか』
『何をしなければならないのか』
『重要な条件や数字は何か』
この三つを確認します。」
🔴 学習者
「読む前から、思い出すポイントを決めておくんですね。」
🔵 講師
「そうすると、何を覚えればいいかも見えやすくなります。」
🔴 学習者
「でも、一度説明できても、翌日また忘れそうです。」
🔵 講師
「忘れて構いません。」
🔴 学習者
「いいんですか?」
🔵 講師
「はい。
翌日にもう一度思い出せばいいんです。」
🔴 学習者
「また参考書を読み直してからですか?」
🔵 講師
「逆です。
翌日は、参考書を見る前に思い出します。」
🔴 学習者
「何も見ずに?」
🔵 講師
「はい。
昨日学んだことを三つ言ってみる。
問題を一問解いてみる。
それで思い出せなかったところだけ確認します。」
🔴 学習者
「最初から全部読み直さなくていいんですね。」
🔵 講師
「覚えているところまで毎回読み直す必要はありません。」
🔴 学習者
「今までは、少し忘れていると最初から全部やり直していました。」
🔵 講師
「それでは復習だけで時間がなくなってしまいます。」
🔴 学習者
「確かに、勉強範囲が増えるほど苦しくなっていました。」
🔵 講師
「復習とは、全部をやり直すことではありません。
今、思い出せないところを見つけて、そこを補うことです。」
🔴 学習者
「問題集も、今日から使った方がいいですか?」
🔵 講師
「はい。
参考書で一つ学んだら、その範囲の問題を解いてみましょう。」
🔴 学習者
「間違えてばかりになりそうです。」
🔵 講師
「最初はそれでいいんです。」
🔴 学習者
「でも、点数が低いと落ち込みます。」
🔵 講師
「今は点数を取るために解くのではなく、覚えていないところを見つけるために解くと考えてください。」
🔴 学習者
「問題集をテストではなく、勉強道具として使うんですね。」
🔵 講師
「そうです。
問題を解くと、知識を頭から取り出そうとします。
その動き自体が、記憶の練習になります。」
🔴 学習者
「間違えた問題は、またノートへ書けばいいですか?」
🔵 講師
「書いてもいいですが、全部書き写す必要はありません。」
🔴 学習者
「今までは問題文も解説も全部書いていました。」
🔵 講師
「時間がかかったでしょう。」
🔴 学習者
「かなりかかりました。」
🔵 講師
「今度は三つだけ書いてみましょう。」
🔴 学習者
「三つ?」
🔵 講師
「何を間違えたか。
なぜ間違えたか。
次は何に注意するか。」
🔴 学習者
「例えば?」
🔵 講師
「数字を混同したなら、
『数字は覚えていたが対象を間違えた』
『次は数字・対象・条件をセットで確認する』
くらいで十分です。」
🔴 学習者
「そんなに短くていいんですか?」
🔵 講師
「目的はノートを完成させることではありません。
次に正解することです。」
🔴 学習者
「AIも使えますか?」
🔵 講師
「もちろんです。
ただし、答えを聞く使い方ではなく、思い出す練習に使います。」
🔴 学習者
「どうやって使いますか?」
🔵 講師
「例えば、
『乙四の法令から一問ずつ出してください』
『私が答えるまで正解は表示しないでください』
『間違えたら、すぐ答えを出さずにヒントをください』
と頼みます。」
🔴 学習者
「AIに問題を出してもらうんですね。」
🔵 講師
「そうです。
さらに、
『私が説明するので、間違っているところだけ指摘してください』
という使い方もできます。」
🔴 学習者
「自分がAIに説明するんですか?」
🔵 講師
「はい。
誰かに教えるつもりで説明すると、自分が曖昧に覚えているところがよく見えます。」
🔴 学習者
「AIに教えてもらうだけだと思っていました。」
🔵 講師
「AIは、先生役だけではなく、生徒役や問題出題役にもできます。」
🔴 学習者
「先生。
自分は今まで、覚えるために一生懸命読んでいました。」
🔵 講師
「それ自体は悪くありません。」
🔴 学習者
「でも、読むだけではなく、そのあとに思い出す必要があったんですね。」
🔵 講師
「そうです。」
🔴 学習者
「忘れたら、また思い出す。」
🔵 講師
「はい。」
🔴 学習者
「また忘れたら、もう一度確認する。」
🔵 講師
「その繰り返しです。」
🔴 学習者
「一回で覚えられなくてもいいと思うと、少し気持ちが楽になりました。」
🔵 講師
「資格試験の範囲を、一度ですべて覚えようとする必要はありません。」
🔴 学習者
「では、一週間このやり方を試してみます。」
🔵 講師
「どんなふうにやりますか?」
🔴 学習者
「参考書を一項目読んだら閉じる。
重要点を三つ思い出す。
その範囲の問題を解く。
間違えたら、理由と次の注意点だけを書く。
翌日は、参考書を見る前に思い出す。
AIにも一問ずつ問題を出してもらう。」
🔵 講師
「それで十分です。」
🔴 学習者
「今度は、何ページ読んだかではなく、何も見ずに何を説明できるかを意識してみます。」
🔵 講師
「その違いを一週間続けてみてください。」
🔴 学習者
「はい。
今回は『読む量』ではなく、『思い出す回数』を増やしてみます。」
「思い出す回数」を増やした一週間後
一週間後。
学習者は、前回とは少し違う表情で教室へやってきました。
机の上に置いたのは、一冊の参考書と問題集、そして以前よりもずっと薄くなったノートでした。
🔵 講師
「一週間、お疲れさまでした。
新しい勉強法はどうでしたか?」
🔴 学習者
「最初はかなり戸惑いました。
でも、今までよりも『勉強した内容が残っている』感じがあります。」
🔵 講師
「具体的には、どんな変化がありましたか?」
🔴 学習者
「参考書を閉じてから思い出すようにしたことで、自分が覚えていないところがすぐ分かるようになりました。」
🔵 講師
「以前はどうでしたか?」
🔴 学習者
「前は、読んでいる途中で『分かる、分かる』と思って、そのまま先へ進んでいました。
でも今は、閉じた瞬間に言葉が出てこなければ、『ここはまだ覚えていない』と分かります。」
🔵 講師
「そこに気づけるようになっただけでも大きな変化ですね。」
🔴 学習者
「はい。
最初は、思い出せないたびに落ち込んでいました。
でも三日目くらいから、考え方が変わってきました。」
🔵 講師
「どう変わりましたか?」
🔴 学習者
「思い出せないことが、悪いことではないと思えるようになったんです。
『ここをもう一度確認すればいい』と考えられるようになりました。」
🔵 講師
「それは大切ですね。」
🔴 学習者
「前は、忘れるたびに『また覚えられなかった』と思っていました。
今は、『復習する場所が分かった』と思えます。」
🔵 講師
「問題集はどう使いましたか?」
🔴 学習者
「参考書を読んだ直後に、少しずつ解きました。」
🔵 講師
「結果はどうでした?」
🔴 学習者
「かなり間違えました。」
🔵 講師
「それでも続けられましたか?」
🔴 学習者
「はい。
以前なら、正解率が低いと嫌になっていたと思います。
でも今回は、問題集をテストではなく、覚えていないところを見つけるために使いました。」
🔵 講師
「どんな間違いが多かったですか?」
🔴 学習者
「法令の数字を混同していたり、危険物の性質を似たものと取り違えたりしていました。」
🔵 講師
「そこで、どう復習しましたか?」
🔴 学習者
「正解だけを覚えるのではなく、
『なぜ間違えたのか』
を一言で書くようにしました。」
🔵 講師
「例えば?」
🔴 学習者
「『数字は覚えていたが対象を間違えた』
『性質は分かっていたが、別の危険物と混同した』
『問題文の否定表現を読み落とした』
という感じです。」
🔵 講師
「かなり整理できていますね。」
🔴 学習者
「以前は、全部まとめて『覚えていない』で終わっていました。
でも原因を分けると、次に何をすればいいか分かるようになりました。」
🔵 講師
「知識不足なら覚え直す。
混同なら比較する。
読み落としなら問題文の読み方を変える。
対策が変わりますからね。」
🔴 学習者
「そうなんです。
一つの間違いから学べることが増えました。」
🔵 講師
「ノートも変わりましたね。」
🔴 学習者
「かなり減りました。」
🔵 講師
「不安ではありませんでしたか?」
🔴 学習者
「最初は不安でした。
以前はノートが増えると『勉強した』という実感がありましたから。」
🔵 講師
「今はどうですか?」
🔴 学習者
「短い方が見返しやすいです。
しかも、何を間違えたかだけ書いてあるので、復習するときに迷いません。」
🔵 講師
「ノートを書く時間はどうなりましたか?」
🔴 学習者
「半分以下になりました。」
🔵 講師
「その時間は何に使いましたか?」
🔴 学習者
「問題を解いたり、前日に間違えた問題を思い出したりしました。」
🔵 講師
「つまり、書く時間が減って、思い出す時間が増えたんですね。」
🔴 学習者
「はい。
前より勉強時間は短い日もあったのに、覚えている量は増えた気がします。」
🔵 講師
「AIは使いましたか?」
🔴 学習者
「使いました。
でも、今回は答えを聞く回数がかなり減りました。」
🔵 講師
「どんな使い方をしましたか?」
🔴 学習者
「『法令から一問ずつ出してください』
『私が答えるまで正解を表示しないでください』
『間違えたら、まずヒントだけください』
とお願いしました。」
🔵 講師
「ヒントだけで思い出せることはありましたか?」
🔴 学習者
「結構ありました。
最初は答えが出てこなくても、少しヒントをもらうと、『あ、それだった』と思い出せるんです。」
🔵 講師
「その経験は大事ですね。」
🔴 学習者
「それに、自分が説明する使い方もやりました。」
🔵 講師
「どのように?」
🔴 学習者
「『これから危険物の性質を説明するので、間違っているところだけ指摘してください』とお願いしました。」
🔵 講師
「説明してみてどうでした?」
🔴 学習者
「思ったより難しかったです。
読めば分かる内容でも、自分の言葉で説明しようとすると止まるところがありました。」
🔵 講師
「その止まったところが、理解の弱い部分ですね。」
🔴 学習者
「はい。
説明できない部分だけ復習すると、かなり効率がいいと感じました。」
「忘れない勉強」ではなく「思い出せる勉強」へ
🔵 講師
「では、模擬問題も解いてみましたか?」
🔴 学習者
「はい。」
🔵 講師
「結果はどうでした?」
🔴 学習者
「点数は少し上がりました。
でも、それよりも問題を解いているときの感覚が変わりました。」
🔵 講師
「どんな感覚ですか?」
🔴 学習者
「以前は、
『見たことはあるけど、何だったかな』
で止まることが多かったんです。」
🔵 講師
「今回は?」
🔴 学習者
「『これは前に数字を混同した問題だ』
『この危険物は、あの性質と一緒に覚えた』
というように、勉強したときのことまで思い出せるようになりました。」
🔵 講師
「知識に手がかりが増えたんですね。」
🔴 学習者
「はい。
ただ数字だけ覚えるより、間違えた理由や意味と一緒に覚えた方が、思い出しやすいです。」
🔵 講師
「それが、記憶をつなげていくということです。」
🔴 学習者
「先生。
自分はずっと、記憶力そのものを変えないといけないと思っていました。」
🔵 講師
「今はどう思いますか?」
🔴 学習者
「記憶力に自信がなくても、勉強のやり方は変えられると思っています。」
🔵 講師
「どんなところを変えられましたか?」
🔴 学習者
「読むだけで終わらない。
閉じて思い出す。
問題を早めに解く。
間違えた理由を確認する。
翌日にまた思い出す。
数日後にもう一度解く。」
🔵 講師
「どれも特別なことではありませんね。」
🔴 学習者
「そうですね。
でも、今までほとんどやっていませんでした。」
🔵 講師
「記憶に残る勉強は、派手な暗記術ではなく、こうした小さな繰り返しで作られていきます。」
🔴 学習者
「以前は、忘れると焦っていました。」
🔵 講師
「今は?」
🔴 学習者
「忘れたら、また思い出せばいいと思えます。」
🔵 講師
「それで十分です。」
🔴 学習者
「一度で覚えようとしなくなったら、勉強も少し楽になりました。」
🔵 講師
「一回で全部覚えようとすると、かなり負担が大きいですからね。」
🔴 学習者
「今は、
『今日は一回目』
『明日は二回目』
『来週また確認する』
くらいに考えています。」
🔵 講師
「その方が長く続けやすいですね。」
🔴 学習者
「それと、勉強時間の見方も変わりました。」
🔵 講師
「どう変わりましたか?」
🔴 学習者
「前は、一時間勉強したら満足していました。
今は、一時間やったかどうかより、
『何も見ずに何を説明できるようになったか』
を見るようになりました。」
🔵 講師
「それは大きな変化です。」
🔴 学習者
「三十分しかできない日でも、昨日できなかった問題が解けるようになったら、ちゃんと進んだと思えます。」
🔵 講師
「勉強時間ではなく、できるようになったことを見る。」
🔴 学習者
「はい。
その方が、自分の成長も分かりやすいです。」
🔵 講師
「これから先、覚える内容はさらに増えていきます。」
🔴 学習者
「そこは少し不安です。」
🔵 講師
「だからこそ、全部を何度も読み直そうとしないことです。」
🔴 学習者
「思い出せないところを優先するんですね。」
🔵 講師
「そうです。
覚えているところは短く確認する。
忘れているところに時間を使う。
間違えたところは、原因まで見る。」
🔴 学習者
「復習する量が増えても、それなら続けられそうです。」
🔵 講師
「AIも使えます。
苦手なところだけ問題を作ってもらえば、復習を絞れます。」
🔴 学習者
「一人で全部管理しようとしなくてもいいんですね。」
🔵 講師
「はい。
ただし、最後に思い出すのは自分です。」
🔴 学習者
「そこはAIに任せられない。」
🔵 講師
「資格試験の本番で答えるのは、あなた自身ですからね。」
🔴 学習者
「今なら、『記憶に残る勉強法とは何ですか』と聞かれたら、少し説明できる気がします。」
🔵 講師
「では、説明してみてください。」
🔴 学習者
「一回で全部覚えようとするのではなく、
読んだら思い出す。
問題で使う。
間違えたら原因を確認する。
時間を空けて、また思い出す。
それを繰り返すことです。」
🔵 講師
「とても分かりやすいですね。」
🔴 学習者
「それから、数字だけではなく意味や条件と一緒に覚える。
似たものは比べる。
説明できないところを見つける。
AIは答えを聞くためではなく、思い出す練習に使う。」
🔵 講師
「十分に理解できています。」
🔴 学習者
「自分でも少し驚いています。
一週間前は、覚えられない自分ばかり責めていたので。」
🔵 講師
「今は、覚え方を調整できるようになりましたね。」
🔴 学習者
「はい。
これからは『自分は記憶力が悪い』で終わらせずに、
『どうすれば思い出せるようになるか』
を考えます。」
🔵 講師
「その考え方を持っていれば、学ぶ内容が増えても対応しやすくなります。」
🔴 学習者
「読む量ではなく、思い出す回数。
これを意識して、これからも続けてみます。」
🔵 講師
「それでいきましょう。
知識は、一度覚えた瞬間に完成するものではありません。
何度も取り出し、何度も使うことで、少しずつ自分のものになっていきます。」
理論編はこちらから
⑦ 記憶に残る勉強法とは(理論編)
はじめに 「昨日あれだけ勉強したのに、もう忘れている」 資格試験の勉強をしていると、こんな経験をすることがあります。 参考書を何度も読んだ。 重要なところには線を引いた。 ノートにも丁寧にまとめた。 勉強しているときには […]
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